國際石油市場は,、大きく北米,、歐州、アジアの三大市場に分けられます,。そして,、それぞれの市場において、価格の基準となる指標原油を持っています,。即ち,、北米市場における代表的な指標原油は、ニューヨーク商業(yè)取引所(New York Mercantile Exchange)等で取引されるWTI(West Texas Intermediate,、及びそれとほぼ等質(zhì)の軽質(zhì)低硫黃原油)であり,、歐州市場での指標原油はインターコンチネンタル取引所(ICE Futures Europe)等にて取引の行われているブレント原油となっています。また,、アジア市場においては,、ドバイ原油等が指標となっています。世界では數(shù)百種類にものぼる原油が生産されていますが,、各國が産油國から原油を購入する際の価格は,、例えばサウジアラビア等においては指標原油価格に一定の値を加減する形(市場連動方式)で決まるのが通例となっています。その際の加減,、及びその値に関しては,、指標原油との性狀格差がベースになっています。各國における輸入原油価格は,、輸入する原油の種類やその構成,、運賃や保険料等で異なってきます(第224-1-1)。 【第224-1-1】原油輸入価格の國際比較(2011年) 【第224-1-1】原油輸入価格の國際比較(2011年)(xls/xlsx形式:39.5KB)
2.石油製品価格の國際比較日本,、アメリカ,、英國、フランスの四カ國全ての國でデータ入手が可能なガソリン,、自動車用軽油の製品小売価格(稅込み,、ドル建て価格、2013年1月時點)を比較すると,、ガソリンの価格水準は高い順番でドイツ,、英國、フランス,、日本,、アメリカとなり、自動車用軽油の価格水準は英國,、日本,、ドイツ,、フランス,、アメリカの順番でした,。小売価格(稅込み)では、ガソリンでは最高値の英國(2.11ドル/l)と最安値のアメリカ(0.88ドル/l)との間で,、1.23ドル/lもの違いがありましたが,、ガソリン本體価格(稅抜き)では、大きな違いがありませんでした,。また,、自動車用軽油の小売価格(稅込み)でも最高値の英國(2.24ドル/l)と最安値のアメリカ(1.03ドル/l)の間で1.21ドル/lの違いがありましたが、自動車用軽油の本體価格(稅抜き)ではガソリンと同様に大きな差はありませんでした,。燈油の小売価格も,、本體価格(稅抜き)で比べると國別に大きな差がありませんでした(第224-2-1)。 【第224-2-1】石油製品価格の國際比較(固有単位)(2013年1月時點) 【第224-2-1】石油製品価格の國際比較(固有単位)(2013年1月時點)(xls/xlsx形式:61KB)
3.石炭製品価格の國際比較石炭の価格は市場における需給狀況を反映するものですが、石炭の性質(zhì)の違いより価格に差が生じます,。賦存量の少ない原料炭の方が一般炭より高値で取引されます,。なお、通常,、一般炭であれば発熱量が高いほど価格が高く,、原料炭であれば粘結性が高いほど価格が高くなります。また,、石炭の輸入価格(CIF価格)は,、石炭の輸出國におけるFOB価格と輸出國から輸入國までの輸送費(保険を含む)で構成され、FOB価格が同じであれば,、輸送距離の短い方がCIF価格は安価なものとなります,。 2007年6月には、オーストラリアのニューサウスウェールズ州を暴風雨が襲い,、主に一般炭の輸出が滯った他,、インドネシアでも雨季が長引く等したために一般炭の需給はタイトになり、2008年の一般炭価格を押し上げました,。原料炭の価格も,、需給狀況を反映して上昇傾向にありました。こうした中,、2008年1月から2月にかけて原料炭の輸出地であるオーストラリアのクィーンズランド州を記録的な集中豪雨が襲い,、炭鉱の冠水等のために生産や出荷が滯り、これを契機として2008年の原料炭価格は大きく上昇しました,。2009年の一般炭の価格は世界的な景気の後退を受けて,、一般炭の需要が減退したことから2008年よりも下落しました。2010年は各國ともほぼ2009年と同じ価格水準の一般炭輸入価格となっています,。原料炭輸入量の多い日本と韓國は2009年についてみますと,、ドイツや英國よりも安価な原料炭を輸入しましたが,、2010年の原料炭輸入価格は日本を除いて、ほぼ同じ価格水準です(第224-3-1),。 一般炭については日本,、韓國が主にオーストラリア、インドネシアといった環(huán)太平洋の石炭輸出國から大型船による輸入を行っており,、ドイツ,、英國はロシア、南アフリカ,、コロンビア等から輸入しています,。韓國の一般炭輸入価格は輸送距離が同等な日本よりも低くなっていますが、これは韓國が輸入する一般炭の平均発熱量が日本よりも低く,、安価なためと考えられます,。 一方、原料炭のCIF価格の上昇は各國とも一般炭よりも著しく,、一般炭と原料炭の価格差は拡大しました,。また、一般炭よりも原料炭輸入価格は國によるばらつきが大きくなっています,。価格を前年と比較すると,、2009年はドイツ、英國で上昇し,、日本,、韓國で下落しましが、2010年は韓國だけ前年よりも上昇しました,。原料炭についても各國が輸入する原料炭の品質(zhì)の違いが,、輸入価格の相違の最大の要因と考えられます。 【第224-3-1】石炭輸入価格の國際比較 【第224-3-1】石炭輸入価格の國際比較xls/xlsx形式:44KB)
4.LNG価格の國際比較天然ガスの主要市場は石油と同じく北米,、歐州、アジアですが,、価格決定方式は地域ごとに異なっており,、石油のように指標となるガスが存在しているわけではありません。アジアにおけるLNG輸入価格は,、一般的にJCC(Japan Crude Cocktail)と呼稱される日本向け原油の平均CIF価格に,、大陸歐州でのパイプラインガスやLNG輸入価格は主として石油製品やブレント原油価格にリンクしています。ガス市場の自由化が進んでいるアメリカや英國では,、Henry HubやNBP(National Balancing Point)といった國內(nèi)の天然ガス取引地點での需給によって価格が決定されています,。そのため、各國における輸入LNG価格は、原油や石油製品価格の動向,、それぞれの市場でのガスの需給逼迫狀況等によって異なったものとなりました(第224-4-1),。 【第224-4-1】LNG輸入平均価格の國際比較(2011年平均) 【第224-4-1】LNG輸入平均価格の國際比較(2011年平均)(xls/xlsx形式:32KB)
5.ガス料金の國際比較我が國のガス事業(yè)については、事業(yè)の効率化によるガス料金の低減を目的の一つとした規(guī)制改革が推進されてきました,。1995年に小売の部分自由化が実施され,、1999年には自由化範囲の拡大が図られました,。更に2003年には,、ネットワーク部門の公平性や透明性の確保等の制度整備を図るとともに自由化範囲の拡大を行い、2007年にも段階的な自由化を進めることを內(nèi)容とする制度改正を行いました,。これらガス事業(yè)の制度改革と事業(yè)者の努力とがあいまって,、これまでガス料金は下降する傾向にありました。 しかしながら近年,、世界の天然ガス価格は原油価格高騰等の影響を受けて上昇する傾向にあり,、LNG輸入価格が原油価格に連動する価格フォーミュラを採用している我が國においても、LNG価格の上昇に伴ってガス料金が値上がりしました,。他方で,、アメリカでは、非在來型天然ガスの生産拡大等によって天然ガス価格が低下する傾向もみられており,、非在來型天然ガスの今後の開発動向が世界の天然ガス価格に影響を與える可能性もあります,。 ガス料金の原価は様々な要素で構成されており、またその比較には多様な方法があるため単純な対比は困難ですが,、日本のガス料金は他國と比べて高位にあります(第224-5-1),。 【第224-5-1】ガス料金の國際比較(2011年) 【第224-5-1】ガス料金の國際比較(2011年)(xls/xlsx形式:51KB)
6.電気料金の國際比較電気料金を國際的に見た場合,、様々な方法があるため単純な比較は困難ですが、IEAの資料をもとに各國の産業(yè)用と家庭用の電気料金を比較した結果は,、次表のとおりです,。日本の電気料金は他の國と比べ、家庭用,、産業(yè)用ともに高い水準となっています(第224-6-1),。 內(nèi)外価格差は燃料?原料の調(diào)達方法や、消費量の多寡,、國內(nèi)の輸送インフラの普及狀況,、人口密度、あるいは為替レート等といった様々な要因によって生じるため,、內(nèi)外価格差のみを取り上げて論じるのは現(xiàn)実的ではありません,。電力?ガス事業(yè)の効率的な運営と、電気?ガス料金の低下に向けた努力を怠ってはなりませんが、その際には我が國固有の事情,、すなわち,、燃料?原料の大部分を輸入に依存しておりその安定供給が不可欠なことや、國內(nèi)の輸送インフラに整備の余地があること等,、供給面での課題に配慮しておく必要があります,。 |
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